Q1. アトピー性皮膚炎なのですが、お風呂に入ると肌がかゆく
なるので、シャワーだけの入浴をしている人に、どうやって
お風呂の大切さを教えてあげればいいのでしょうか。
(神奈川県横浜市 T.Fさん)
A1. アトピーと「体の冷え」というのは密接な関係がある、とは
よく言われていることです。
つまり、アトピーの人は体が冷えている場合が多く、そのために
老廃物を速やかに体外に排出する機能が鈍くなって、それがかゆ
みになって外に現れる。
また、36.5度の体温で活発に働いてくれる、全身の活動を司る
「酵素」が、低体温では十分に働いてくれない。
また、体温が低いと免疫力も落ち、自然治癒力も発揮されない。
だから、体温を上げるためにはシャワーではなく、しっかりと
お湯につかるお風呂が一番、ということなのです。
温まるとかゆみが増すので、シャワーだけの入浴にしていると
いう人も多いのですが、まずそれを理解することが大切だと思
います。
しかし、アトピーは体の冷えだけが原因ではありません。
食べ物や生活用品にアレルゲンがある、大きなストレスを抱えて
いる、という原因もありますので、お風呂だけでアトピーを完治
してしまおうとするのは間違いです。
それに、体の洗い方や、石けんやシャンプーの種類、お風呂上が
りに塗る保湿のためのクリームなど、いろいろと考えなくてはな
らないところもあります。
また、アトピーの人に「ステロイドはいますぐ止めるべき」とい
うのは間違ったアドバイスですから、気をつけてください。
確かに、ステロイドを使った塗り薬を正しく使用しないことに
よって起こる症状、というのは存在しています。
しかし、かゆみによるストレスを軽減しながら、少しずつ病気を
治そうとしている人に、ステロイドは恐いから……と言うのは、
恐怖心をあおるだけで、なんの役にも立っていません。
ちょっとずつちょっとずつ、薄皮をはがすようにして、体内の老
廃物を排出していく。
長く、根気の必要な治療に、少しでも役立てればという気持ちで、
お風呂の大切さ、36.5度の体温の大切さを伝えていってください。
(解答 医学博士・川村賢司)
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